鎌倉・大船・藤沢の歯医者・矯正歯科

虫歯じゃないのに歯が痛いのはなぜ?その原因と対処法

虫歯じゃないのに奥歯が痛む...

歯がなぜ痛むのかわからない...

歯が痛い原因を知って、痛みを解消したい

虫歯はないと言われたばかりなのに、歯の痛みに悩まされている方は多くいらっしゃると思います。

実はその歯の痛みは、歯が原因だったり、歯が原因でなかったりします。

原因に対して正しい対処法をとらなければ、痛みから解放されることはありません。

適切に対処することで痛みから解放され、快適な生活を送れるようにしましょう。

歯原性歯痛と非歯原性歯痛

歯の痛みは、歯原性歯痛(しげんせいしつう)と非歯原性歯痛(ひしげんせいしつう)の2つに分類されます。

歯原性歯痛(しげんせいしつう)

歯原性歯痛は、歯内部の神経や歯の周りの組織から引き起こされる痛みで、虫歯や歯周病などが原因です。

歯原性歯痛は、歯の内部にある神経や血管が刺激されることによって引き起こされます。

虫歯や酸、摩耗によって歯の表面が脱灰し、内部にある神経や血管が刺激されることで、痛みが生じます。

また、歯周病によって歯肉が炎症を起こし、歯の周りの骨が溶けることで、歯が揺れたり痛んだりすることがあります。

非歯原性歯痛(ひしげんせいしつう)

非歯原性歯痛は、歯以外の部位から引き起こされる痛みで、筋肉や神経性のものが原因で具体的には偏頭痛や顎関節症、ストレスやうつ病などが原因です。

非歯原性歯痛は、顎関節症や歯ぎしりによって、顎の筋肉や関節が緊張し、痛みが生じることがあります。

また、ストレスやうつ病によって、身体全体が緊張し、痛みを感じることがあります。

虫歯じゃないのに歯が痛い原因一覧

虫歯じゃないのに歯が痛い時に考えられる原因は15個あります。

  • 歯の神経が炎症を起こしている
  • 歯の神経が露出している
  • 歯根膜炎を起こしている
  • 歯ぎしり、食いしばり
  • 歯列接触癖(TCH)
  • 歯並びが悪い
  • 口内炎
  • 咀嚼筋の炎症
  • 片頭痛・神経痛
  • 口腔がん
  • 副鼻腔炎
  • 気圧性歯痛
  • 歯根破折
  • 智歯周囲炎
  • 歯周病

1つずつ、特徴と予防法、対処法を紹介します。

歯の神経が炎症を起こしている

歯の神経が炎症を起こしている状態は、歯髄炎と言います。

ズキズキとした夜も眠れない程の強烈な痛みを伴います。

歯髄炎は、虫歯や歯周病、外傷によって引き起こされます。

予防法

虫歯や歯周病などにかからないように、またかかったとしても軽度で収まるようになるべく定期健診に通っておくとよいでしょう。

外傷を防ぐことはもちろんですが、歯ぎしりでも歯髄炎になる可能性があります。

ストレスが原因の場合もあるので生活を見直したり、就寝の際にマウスピースをしたりすることもよいでしょう。

対処法

歯髄炎かもと思ったら、なるべく早めに歯科医院を受診しましょう。

なぜなら歯髄炎は、場合によっては治療可能だからです。

治療ができなくなってしまう場合、神経を抜く必要があります。

歯の神経を抜いた場合、歯の寿命は短くなってしまうため、早めの受診が求められます。

歯の神経が露出している

歯の神経が露出する状況は、深い虫歯や歯の破折などで、通常は内部にあるはずの歯髄が露出する状況を指します。この状態では、食べ物や飲み物、外気に対して強い痛みを感じることが一般的です。

予防法

歯の神経露出を予防するには、最初に日常的な適切なオーラルケアが重要です。日々のブラッシング、フロッシング、定期的な歯科検診が含まれます。これらは虫歯や歯周病を防ぎ、歯の健康を保つための基本的な行為です。

対処法

歯の神経が露出した場合、すぐに歯科医師に連絡することが重要です。痛みを和らげるための一時的な対処法として、市販の歯痛薬を使用することがありますが、痛みを一時的に緩和するだけであり、問題の根本解決にはなりません。治療としては、根管治療や歯の抜歯、場合によってはインプラントなどの方法が選択されます。

歯根膜炎を起こしている

歯根膜炎は、歯と歯茎を結びつけている組織(歯根膜)が炎症を起こす状態です。

歯根膜炎の特徴は、歯の遊離や痛み、そして咀嚼時の不快感などといった具体的な症状があらわれます。

この炎症は、感染症の拡大や歯の移動、さらには歯の喪失につながることもあります。

予防法

歯根膜炎の予防には、全般的な口腔衛生の維持が最も重要です。歯のプラークと歯石を定期的に取り除くことで、炎症を引き起こすバクテリアの数を抑えられます。また、定期的な歯科検診により早期に歯周病の兆候を見つけ、早期対策を取ることが可能になります。

対処法

歯根膜炎の対処法としては、炎症の原因となるバクテリアの除去がまず重要です。歯科医師によるプロフェッショナルなクリーニング、さらには根面滑石除去(スケーリング)や歯根面平滑化(ルートプレニング)などの治療が行われることがあります。重症化した場合は、手術治療が必要となることもあります。

歯ぎしり、食いしばり

歯ぎしりと食いしばりは、無意識のうちに歯を強く摩擦したり圧迫したりする行為です。これらは、頭痛、顔面痛、歯の摩耗や損傷、そして顎関節症などといった一連の問題を引き起こす可能性があります。

予防法

歯ぎしりと食いしばりの予防法には、ストレスの管理が重要となります。具体的には、リラクゼーションテクニック、適切な睡眠習慣、適度な運動などが含まれます。また、定期的な歯科検診も重要で、早期に問題を発見し対処できます。

対処法

歯ぎしりと食いしばりの対処法としては、まずストレスの軽減が考えられます。また、歯科医師はしばしばナイトガードやマウスガードを推奨します。これらのデバイスは、歯を保護し、さらなる摩耗を防ぎます。重度の場合、歯科治療や矯正治療、顎関節病治療が必要となることもあります。

歯列接触癖(TCH)

TCHは、頻繁に歯列が接触し、特に何も噛んでいない状態で上下の歯が接触し続ける習癖です。歯に異常な圧力が加わり、歯の摩耗、割れ、損傷、または痛みが発生する可能性があります。

予防法

TCHの予防法としては、まず自分が無意識に歯を接触させていることに気づくことが重要です。そして、その行為を意識的に止める努力をすることが求められます。また、定期的な歯科検診が重要となります。

対処法

TCHの対処法としては、歯科医師に相談し、口腔内の保護装置を使用することが一般的です。これらの装置は、上下の歯の間に介在し、歯の過度な接触を防ぎます。また、ストレス管理やリラクゼーション技術の学習も有効で、無意識の歯の接触を減らすことが可能です。

歯並びが悪い

歯並びが悪いとは、歯が正常な位置からずれていたり、歯が互いに重なったりしている状態を指します。これは、口腔内のスペースの問題、遺伝、または口腔内の習癖(指を吸う、前歯で噛むなど)による可能性があります。

予防法

歯並びの問題の予防は、小さな子供の時期から始めることが最善です。指しゃぶりや長時間のボトルフィーディングなどの習癖は避け、また定期的な歯科検診を受けることで、早期に歯並びの問題を見つけることができます。

対処法

歯並びが悪い場合の対処法としては、主に矯正歯科治療があります。歯を正しい位置に動かすことができ、口腔内の健康や美観を改善することが可能です。また、重度の不正な歯並びの場合には、口腔外科の手術が必要となる場合もあります。

口内炎

口内炎は、口の中に赤い斑点、発疹、または潰瘍が形成される病状を指します。ウイルス、細菌、自己免疫反応、ストレス、食物のアレルギーなど、様々な原因で発生する可能性があります。

予防法

口内炎の予防法として、口腔衛生を保つことが最も重要です。定期的な歯磨きとフロッシング、さらには定期的な歯科検診を行うことで、口内炎の発生を予防することが可能です。

対処法

口内炎が発生した場合、口腔内の衛生を保つことが重要です。また、鎮痛剤やステロイドを含む口腔用ゲルなどが処方されることもあります。重度の口内炎の場合、特定の原因(ウイルスや自己免疫反応など)に対する特別な治療が必要となる場合もあります。

咀嚼筋の炎症

咀嚼筋の炎症は、日常生活を困難にする可能性があります。咀嚼筋は食物の噛み砕きや口を開け閉めするために重要な筋肉であり、これらが炎症を起こすと痛みや不快感が生じることがあります。

咀嚼筋の炎症は、主に過度の筋肉の使用、ストレス、歯ぎしり、または顎関節症などによって引き起こされます。

予防法

咀嚼筋の炎症を予防するための方法としては、以下のようなものがあります。

  • ストレスの管理:ストレスは歯ぎしりや口を固く閉じる傾向を高める可能性があります。リラクゼーションテクニックを学び、適切な睡眠をとることが重要です。
  • 歯の保護:歯ぎしりが疑われる場合、就寝時のマウスピースの使用が推奨されます。
  • 健康的な咀嚼習慣:硬い食物や大きな一口の食物を避け、咀嚼筋に過度な負荷をかけないようにします。

対処法

咀嚼筋の炎症が発生した場合、以下の対処法があります。

  • レスト:筋肉を休ませるために、柔らかい食物を食べるか、極力咀嚼を避けます。
  • 痛み止め:非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などの薬が効果的である場合があります。
  • リハビリテーション:物理療法やマッサージが筋肉の緊張を緩和し、炎症を減少させる助けとなることがあります。

片頭痛・神経痛

片頭痛と神経痛は、ともに慢性的な痛みを特徴とする疾患ですが、それぞれ異なる症状と原因を持っています。片頭痛は一般的には、強い頭痛や感覚過敏、吐き気などを伴う症状があり、特定の部位だけでなく頭全体が痛むこともあります。一方、神経痛は特定の神経が損傷されることで発生する痛みで、しびれや痛み、焼けるような感覚などが現れます。

予防法

予防には生活習慣の改善が必要です。適度な運動、バランスの良い食事、適切な睡眠時間をとることが推奨されます。また、ストレス管理も重要であり、瞑想や深呼吸、ヨガなどが有効とされています。また、神経痛の場合、既知の神経疾患を適切に管理することが予防につながります。

対処法

早期治療が重要であり、そのためには自身の症状を適切に医療専門家に伝えることが重要です。片頭痛に対しては、NSAID(非ステロイド性抗炎症薬)やトリプタン系の薬が一般的に使用されます。一方、神経痛に対しては抗てんかん薬や抗うつ薬が痛みの管理に役立つことがあります。専門的な医療機関で詳しい診断を受け、適切な治療を行うことが重要です。

口腔がん

口腔がんは、口の中や唇の粘膜がんを指す一般的な用語です。舌がん、歯肉がん、口底がんなどが含まれます。この病気は口腔内のいずれかの部分に発生するため、その症状は場所や種類によって異なりますが、一般的には、口内に白や赤の斑点、口内や唇の潰瘍、咀嚼や飲み込みに困難などがあります。

予防法

口腔がんのリスクを減らすための予防策はいくつかあります。タバコやアルコールの摂取を控えること、適切な口腔衛生を維持すること、バランスの良い食事を摂ることが基本的な予防策として挙げられます。また、定期的な歯科検診は、口腔がんの早期発見につながります。

対処法

口腔がんの治療法は、がんの種類、進行状況、患者の全体的な健康状態などによります。一般的な治療法には手術、放射線療法、化学療法、標的治療薬などがあります。患者の症状や治療選択肢については医師と十分に話し合うことが重要です。

副鼻腔炎

副鼻腔炎は、鼻の周囲に存在する空洞、すなわち副鼻腔が炎症を起こす病気です。主な症状としては、頭痛、顔面の痛み、鼻詰まり、鼻水、嗅覚の低下などが挙げられます。急性と慢性の2つの形が存在し、それぞれの持続期間や症状の重さが異なります。

予防法

副鼻腔炎の予防法としては、良好な衛生習慣と健康的な生活スタイルの維持が基本的な方法となります。手洗いをしっかりと行い、風邪やインフルエンザから身を守ること、喫煙を避けること、適度な運動とバランスの良い飲食が推奨されます。

対処法

初期段階では、鼻洗浄や蒸気吸入、飲み薬(鎮痛剤、抗生物質)などの自宅でできる治療法が試されます。これらの方法で症状が改善しない場合や慢性化した場合は、医師の指導の下、ステロイドの鼻スプレーや手術といった治療が行われます。

気圧性歯痛

気圧性歯痛、またはバロドントルギアは、気圧の変化によって引き起こされる歯の痛みを指します。航空機の離着陸時やダイビング中など、気圧が急激に変動する状況で感じることがあります。この痛みはしばしば歯の虫歯や詰め物の欠陥、歯の神経の問題に関連しています。

予防法

気圧性歯痛を予防するには、定期的な歯科検診を受けて口腔内の状態を良好に保つことが重要です。特に、飛行機やダイビングなどの気圧が変わる活動を予定している場合は、それらの活動前に歯科医に相談することを推奨します。

対処法

気圧性歯痛が起こった場合、速やかに歯科医に相談することが重要です。自己判断で痛み止めを使用するのではなく、専門的な評価と適切な治療を受けるべきです。気圧性歯痛が他の歯の問題(虫歯や根管治療が必要など)を示している可能性があるからです。

歯根破折

歯根破折とは、歯の根部が破損する状況を指します。通常、この状態は口腔外傷、深い虫歯、大きな充填物、または繰り返しの咀嚼圧力など、過度の力が歯に加えられたときに起こります。歯根破折は、痛み、歯の色が変わる、噛み合わせに問題を感じるといった症状を引き起こすことがあります。

予防法

歯根破折を予防するには、適切な口腔衛生の習慣を持つことが重要です。正しいブラッシングとフロッシング、定期的な歯科検診とクリーニングは、虫歯や歯肉炎などの問題を未然に防ぎ、結果として歯根破折のリスクを減らせます。また、スポーツや高リスク活動を行うときには、マウスガードを使用することで外傷から歯を保護することができます。

対処法

歯根破折が発生した場合、ただちに歯科医に連絡することが重要です。処置法は破折の位置や程度によりますが、根管治療、スプリント、歯の抜歯といった選択肢が考慮されます。専門医の指示に従い、適切な治療を受けることが重要です。

智歯周囲炎

智歯周囲炎は、智歯(通常最後に生える第三大臼歯)が正常に生えてこないために生じる炎症のことを指します。智歯が完全に歯茎から出てこない場合(包裹智歯)や、部分的にしか出てこない場合(部分包裹智歯)に、食物の残りかすや細菌がたまりやすく、結果として炎症が起こります。痛み、腫れ、赤み、口の開きづらさなどの症状を引き起こすことがあります。

予防法

智歯周囲炎の予防には、まず適切な口腔衛生が重要です。定期的なブラッシングとフロッシング、そして定期的な歯科検診が大切です。智歯の問題を早期に発見し、適切な処置を行えます。また、智歯が正しく生えていない場合は、歯科医との相談の上、抜歯を検討することもあります。

対処法

智歯周囲炎が起きた場合、歯科医の診察を受けることが必要です。抗生物質の処方や口腔内の清掃、そして場合によっては智歯の抜歯が必要となる場合があります。専門医の指示に従い、適切な治療を受けることが重要です。

まとめ

「虫歯じゃないのに歯が痛い」という症状は、さまざまな原因によって引き起こされることがあります。

虫歯以外の要因としては、歯周病、歯根膜炎、智歯周囲炎などの疾患が考えられます。歯周病は歯茎の炎症によって起こり、歯磨きや刺激によって痛みを感じることがあります。

歯根膜炎は歯の骨を溶かす細菌によって引き起こされ、歯の根元に痛みを感じることがあります。智歯周囲炎は智歯の生え方に問題がある場合に炎症が起こり、痛みや腫れが現れることがあります。

これらの疾患は放置すると歯の損失やさらなる症状の悪化を招く可能性があるため、早めの治療が必要です。

また、口腔内の他の要因としては歯ぎしりやストレスによる緊張が挙げられます。症状の原因を正確に特定するためには、歯科医の診断と適切な治療が必要です。自己判断せずに専門家のアドバイスを受けることが重要です。

グリーン歯科
〒248-0022 神奈川県鎌倉市常磐127−9
TEL:0467-44-1070
URL:https://www.green-dc.net/
Googleマップ:https://g.page/r/CQRNh3IC7MGKEAE