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ストレスで歯がしみるって本当?原因と対策を解説

「最近よく歯がしみる…」「虫歯はないのに歯が痛い」といった方はいませんか?

その歯の痛みには、ストレスが関わっているかもしれません。

実は、ストレスは歯に対してなんらかの影響を及ぼすことが考えられているのです。

本記事では、ストレス性の歯がしみる痛みについて、原因と対策を解説しています。

痛みの原因を把握・理解すれば、取るべき対処法が見えてくるでしょう。

歯の痛みを感じることが多い方は、ぜひ本記事を読んで参考にしてみてください。

歯がしみるのはストレス性知覚過敏の可能性

歯がしみるような痛みを感じる場合、主な原因として知覚過敏と虫歯の2つが考えられます。

知覚過敏と虫歯では、感じる痛みの種類が少し異なるのです。

知覚過敏では刺激を受けているときにだけ、「痛い」「しみる」と感じます。

ここでいう「刺激」とはさまざまなものが考えられますが、詳しくは後述します。

刺激がなければ、痛みを感じることはありません。

このように、知覚過敏の痛みは「一時的」と表現できます。

一方で虫歯の際に感じる痛みは、「慢性的」「持続的」といえます。

虫歯は放置していても治ることはありませんので、徐々に痛みが強くなっていくのが特徴です。

「何もしていなくても歯がしみて痛い」「痛みがだんだん強くなっている」と感じる方は虫歯を疑いましょう。

本記事では知覚過敏に着目し、以下で原因や対策を解説します。

知覚過敏症状チェック

以下の症状に当てはまる方は、知覚過敏かもしれません。

知覚過敏における「刺激」とは、以下のような状況に受けるものです。

まずはご自身でチェックしてみましょう。

  • 冷たい食べ物や飲み物で歯がしみる
  • 熱い食べ物や飲み物で歯がしみる
  • 甘いものを食べると歯がしみる
  • 冷たい風が当たると歯がしみる
  • 歯ブラシの毛先が当たると痛い
  • しみる痛みは10秒ほどでおさまる

当てはまる症状はありましたか?

当てはまるものがなくても、油断してはいけません。

それでは、以下で歯がしみる原因と対策を見ていきましょう。

ストレスによって歯がしみる原因と対策

ストレスによって歯がしみる場合、過食症や歯ぎしり・食いしばりが知覚過敏につながっていることがあります。

以下で原因とご自身でできる対策をご紹介します。

原因:過食症

ストレスによる過食症は、知覚過敏の原因のひとつとなります。

過食症は嘔吐をともなう場合があり、その際胃液が歯に触れます。

胃液は強い酸性を示すため、歯のエナメル質を溶かし象牙質を露出させてしまうのです。

象牙質には象牙細管(ぞうげさいかん)と呼ばれる組織が無数にあり、これは神経に繋がっています。

そのため、象牙質がむき出しになると刺激を伝達しやすくなり、知覚過敏の症状を引き起こすのです。

過食症にともなう嘔吐は酸蝕症(さんしょくしょう:酸蝕によって歯の表面やエナメル質が溶け出してしまう疾患のこと)にも結びついてしまう可能性が高いですので、充分に気をつけましょう。

対策:睡眠・運動

過食症の対策として、睡眠と運動が挙げられます。

ストレスを減らし過食症を改善するためには、適切な睡眠時間を確保すること・適度な運動を取り入れることが大切です。

睡眠時間が少ないと満腹中枢に働く物質の分泌が減り、空腹感が高まって過食に繋がってしまいます。

ストレスが多く過食に頼ってしまいそうなときは、散歩やヨガといった運動をして気分転換をすると良いでしょう。

ストレスを溜め込まず、適度に発散しながら食生活を楽しめると良いですね。

原因:歯ぎしり・食いしばり

過食症だけでなく、ストレスによる歯ぎしりや食いしばりも知覚過敏の原因になりやすいです。

ストレスが溜まっているとき、無意識のうちに歯ぎしりをしたり奥歯を強く噛み締めたりしていないでしょうか?

歯に大きな圧力がかかると、歯茎が下がって象牙質が露出する・エナメル質が破壊されるといった問題を引き起こします。

そうして知覚過敏の症状が現れるのです。

歯ぎしりや食いしばりは日常生活で無意識にやっている場合が多く、自分では気付かないことも多々あります。

まずは、ストレスによって歯ぎしり・食いしばりをしていると自覚することが大切です。

対策①:マウスピースの着用(歯ぎしり)

歯ぎしりの対策として考えられるのは、夜間にマウスピースを着用することです。

マウスピースを着用すれば、歯を守ることができます。

歯科医院でご自身に合ったマウスピースを製作しましょう。

ただし、必ずしも歯ぎしりを根本的に解決できるわけではありません。

マウスピースはあくまでも歯を守るものだと考え、ストレス軽減に努めましょう。

対策②:3つのポイント(食いしばり)

食いしばりは意識して抑えることが重要です。

食いしばりを緩和・改善するためのポイントを3つお伝えします。

  • 食いしばりに気付いたらすぐに歯を離し力を抜く
  • 舌は上顎に付け、上下の歯を合わせずに唇を閉じる
  • 集中・緊張しているときは深呼吸して力を抜き、姿勢を正す

上記のポイントを参考に、少しずつ食いしばりを改善していきましょう。

歯科医院での主な治療方法3選

ストレス性知覚過敏の原因と対策を見てきました。

それでは、歯科医院ではどのような治療を行うのでしょうか?

ここでは3つ取り上げます。

  • 塗り薬を使用する治療
  • フッ素塗布による治療
  • 神経を抜く処置

それぞれ詳しく解説していきます。

塗り薬

痛みを感じる場所、すなわち露出した象牙質に塗り薬を塗布します。

これによって食べ物・飲み物がしみるのを防ぎ、痛みが軽減されます。

ただしこれは対症療法といえ、知覚過敏の根本的な解決にはならない点に注意が必要です。

フッ素塗布

歯にフッ素を塗布することで再石灰化を促す治療法です。

エナメル質が溶け出し、象牙質が露出するのを防ぎます。

これは、高濃度のフッ素を取り扱うことができる歯科医院ならではの治療法だといえるでしょう。

知覚過敏だけでなく虫歯の予防法としても有効です。

神経を抜く

塗り薬・フッ素の塗布では不十分だった場合に行われるのが、神経を取り除く処置です。

歯の神経を取り除けば、しみるといった痛みを感じることはなくなります。

一方で、神経を抜いたあとは歯に栄養が行き渡らず、歯が脆くなるデメリットもあります。

歯科医師とよく相談したうえで処置の可否を判断してください。

まとめ

いかがでしたか?

本記事では知覚過敏と虫歯による痛みの違い、歯がしみる原因と対策、歯科医院での治療法について解説しました。

ストレス性の知覚過敏を予防するためには、ストレスを溜めすぎないことが大切です。

頑張りすぎてストレスが溜まり歯の痛みを感じる場合には、本記事で解説したようにしっかり対処してください。

読者の皆さんにとって、本記事が少しでも参考になっていれば幸いです。